ラビリンチュラ綱、ラビリンツラ綱 (学名: Labyrinthulea)、ラビリンチュラ菌綱、ラビリンツラ菌綱 (学名: Labyrinthulomycetes) は、ストラメノパイル (不等毛類) に属する菌類様の原生生物の1群である。栄養体は基本的に単細胞性であるが、ラビリンチュラ属 (ラビリンツラ属、ラビリンスラ属) は特異な網状の群体を形成する。ふつう細胞は薄い鱗片が重なった外被で覆われ、また外質ネットとよばれる仮根または糸状仮足様の構造を伸ばしている (右図)。ラビリンチュラ綱の中で、細胞の1または数箇所から仮根状の外質ネットを伸ばしている種は、しばしばヤブレツボカビ類 (英: thraustochytrids) とよばれる。海産種が多く知られるが、淡水や陸上に生育する種もいる。基本的に吸収栄養性であり、植物遺骸などを細胞外消化・吸収する腐生性、または生きた生物から栄養を吸収する共生性 (寄生性を含む) である。多価不飽和脂肪酸 (DHAなど) や炭化水素 (スクアレンなど) を多く産生する種が知られており、応用研究が盛んで一部は実用化されている。

Property Value
dbo:abstract
  • ラビリンチュラ綱、ラビリンツラ綱 (学名: Labyrinthulea)、ラビリンチュラ菌綱、ラビリンツラ菌綱 (学名: Labyrinthulomycetes) は、ストラメノパイル (不等毛類) に属する菌類様の原生生物の1群である。栄養体は基本的に単細胞性であるが、ラビリンチュラ属 (ラビリンツラ属、ラビリンスラ属) は特異な網状の群体を形成する。ふつう細胞は薄い鱗片が重なった外被で覆われ、また外質ネットとよばれる仮根または糸状仮足様の構造を伸ばしている (右図)。ラビリンチュラ綱の中で、細胞の1または数箇所から仮根状の外質ネットを伸ばしている種は、しばしばヤブレツボカビ類 (英: thraustochytrids) とよばれる。海産種が多く知られるが、淡水や陸上に生育する種もいる。基本的に吸収栄養性であり、植物遺骸などを細胞外消化・吸収する腐生性、または生きた生物から栄養を吸収する共生性 (寄生性を含む) である。多価不飽和脂肪酸 (DHAなど) や炭化水素 (スクアレンなど) を多く産生する種が知られており、応用研究が盛んで一部は実用化されている。 一般名としてはラビリンチュラ類、ラビリンツラ類 (英: labyrinthulids) とよばれるが、この名はラビリンチュラ属のみを意味することもある (以下ではラビリンチュラ綱全体に対する一般名として「ラビリンチュラ類」を用いている)。またラビリンチュラ類は光合成能を欠き、藻類に分類されたことはないが、不等毛藻 (オクロ植物門;珪藻や褐藻を含む) に比較的近縁であるため、藻類とよばれることがある。 (ja)
  • ラビリンチュラ綱、ラビリンツラ綱 (学名: Labyrinthulea)、ラビリンチュラ菌綱、ラビリンツラ菌綱 (学名: Labyrinthulomycetes) は、ストラメノパイル (不等毛類) に属する菌類様の原生生物の1群である。栄養体は基本的に単細胞性であるが、ラビリンチュラ属 (ラビリンツラ属、ラビリンスラ属) は特異な網状の群体を形成する。ふつう細胞は薄い鱗片が重なった外被で覆われ、また外質ネットとよばれる仮根または糸状仮足様の構造を伸ばしている (右図)。ラビリンチュラ綱の中で、細胞の1または数箇所から仮根状の外質ネットを伸ばしている種は、しばしばヤブレツボカビ類 (英: thraustochytrids) とよばれる。海産種が多く知られるが、淡水や陸上に生育する種もいる。基本的に吸収栄養性であり、植物遺骸などを細胞外消化・吸収する腐生性、または生きた生物から栄養を吸収する共生性 (寄生性を含む) である。多価不飽和脂肪酸 (DHAなど) や炭化水素 (スクアレンなど) を多く産生する種が知られており、応用研究が盛んで一部は実用化されている。 一般名としてはラビリンチュラ類、ラビリンツラ類 (英: labyrinthulids) とよばれるが、この名はラビリンチュラ属のみを意味することもある (以下ではラビリンチュラ綱全体に対する一般名として「ラビリンチュラ類」を用いている)。またラビリンチュラ類は光合成能を欠き、藻類に分類されたことはないが、不等毛藻 (オクロ植物門;珪藻や褐藻を含む) に比較的近縁であるため、藻類とよばれることがある。 (ja)
dbo:colourName
  • 原生生物界 (ja)
  • 原生生物界 (ja)
dbo:thumbnail
dbo:wikiPageExternalLink
dbo:wikiPageID
  • 192683 (xsd:integer)
dbo:wikiPageLength
  • 42231 (xsd:nonNegativeInteger)
dbo:wikiPageRevisionID
  • 91526833 (xsd:integer)
dbo:wikiPageWikiLink
prop-ja:align
  • center (ja)
  • center (ja)
prop-ja:caption
  • 1 (xsd:integer)
  • 2 (xsd:integer)
  • ラビリンチュラ綱内の系統仮説の一例 (ja)
prop-ja:captionAlign
  • left (ja)
  • left (ja)
prop-ja:image
  • Aplanonet3.jpg (ja)
  • Aurantiochytrium limacinum SR21.jpg (ja)
  • Labyrinthula vitellina a1.jpg (ja)
  • Labyrinthula, light micrograph of living cells.jpg (ja)
  • Collection Penard MHNG Specimen 48-5-4 Amphitrema stenostoma.tif (ja)
  • Aplanonet3.jpg (ja)
  • Aurantiochytrium limacinum SR21.jpg (ja)
  • Labyrinthula vitellina a1.jpg (ja)
  • Labyrinthula, light micrograph of living cells.jpg (ja)
  • Collection Penard MHNG Specimen 48-5-4 Amphitrema stenostoma.tif (ja)
prop-ja:totalWidth
  • 550 (xsd:integer)
prop-ja:wikiPageUsesTemplate
prop-ja:ドメイン
  • 真核生物  (ja)
  • 真核生物  (ja)
prop-ja:上界階級なし
  • ディアフォレティケス  (ja)
  • ディアフォレティケス  (ja)
prop-ja:上門階級なし
  • ストラメノパイル  (ja)
  • ストラメノパイル  (ja)
prop-ja:下位分類名
  • 下位分類 (ja)
  • 下位分類 (ja)
prop-ja:名称
  • ラビリンチュラ綱 (ja)
  • ラビリンチュラ綱 (ja)
prop-ja:和名
  • ラビリンチュラ類 (ja)
  • ラビリンツラ綱、ラビリンチュラ菌綱、ラビリンツラ菌綱、 (ja)
  • ラビリンチュラ類 (ja)
  • ラビリンツラ綱、ラビリンチュラ菌綱、ラビリンツラ菌綱、 (ja)
prop-ja:画像
  • 250 (xsd:integer)
prop-ja:画像キャプション
  • アプラノキトリウム属 (ja)
  • アプラノキトリウム属 (ja)
prop-ja:界階級なし
prop-ja:
  • ラビリンチュラ綱  (ja)
  • ラビリンチュラ綱  (ja)
prop-ja:
  • 原生生物界 (ja)
  • 原生生物界 (ja)
prop-ja:英名
  • labyrinthulids (ja)
  • labyrinthulomycetes, (ja)
  • labyrinthulids (ja)
  • labyrinthulomycetes, (ja)
dc:description
  • アプラノキトリウム属 (ラビリンチュラ目)
dct:subject
rdf:type
rdfs:comment
  • ラビリンチュラ綱、ラビリンツラ綱 (学名: Labyrinthulea)、ラビリンチュラ菌綱、ラビリンツラ菌綱 (学名: Labyrinthulomycetes) は、ストラメノパイル (不等毛類) に属する菌類様の原生生物の1群である。栄養体は基本的に単細胞性であるが、ラビリンチュラ属 (ラビリンツラ属、ラビリンスラ属) は特異な網状の群体を形成する。ふつう細胞は薄い鱗片が重なった外被で覆われ、また外質ネットとよばれる仮根または糸状仮足様の構造を伸ばしている (右図)。ラビリンチュラ綱の中で、細胞の1または数箇所から仮根状の外質ネットを伸ばしている種は、しばしばヤブレツボカビ類 (英: thraustochytrids) とよばれる。海産種が多く知られるが、淡水や陸上に生育する種もいる。基本的に吸収栄養性であり、植物遺骸などを細胞外消化・吸収する腐生性、または生きた生物から栄養を吸収する共生性 (寄生性を含む) である。多価不飽和脂肪酸 (DHAなど) や炭化水素 (スクアレンなど) を多く産生する種が知られており、応用研究が盛んで一部は実用化されている。 (ja)
  • ラビリンチュラ綱、ラビリンツラ綱 (学名: Labyrinthulea)、ラビリンチュラ菌綱、ラビリンツラ菌綱 (学名: Labyrinthulomycetes) は、ストラメノパイル (不等毛類) に属する菌類様の原生生物の1群である。栄養体は基本的に単細胞性であるが、ラビリンチュラ属 (ラビリンツラ属、ラビリンスラ属) は特異な網状の群体を形成する。ふつう細胞は薄い鱗片が重なった外被で覆われ、また外質ネットとよばれる仮根または糸状仮足様の構造を伸ばしている (右図)。ラビリンチュラ綱の中で、細胞の1または数箇所から仮根状の外質ネットを伸ばしている種は、しばしばヤブレツボカビ類 (英: thraustochytrids) とよばれる。海産種が多く知られるが、淡水や陸上に生育する種もいる。基本的に吸収栄養性であり、植物遺骸などを細胞外消化・吸収する腐生性、または生きた生物から栄養を吸収する共生性 (寄生性を含む) である。多価不飽和脂肪酸 (DHAなど) や炭化水素 (スクアレンなど) を多く産生する種が知られており、応用研究が盛んで一部は実用化されている。 (ja)
rdfs:label
  • ラビリンチュラ綱 (ja)
  • ラビリンチュラ綱 (ja)
prov:wasDerivedFrom
foaf:depiction
foaf:isPrimaryTopicOf
foaf:name
  • ラビリンツラ綱、ラビリンチュラ菌綱、ラビリンツラ菌綱、 (ja)
  • labyrinthulomycetes, (ja)
  • ラビリンチュラ綱 (ja)
  • labyrinthulids (s. l.) (ja)
  • ラビリンチュラ類 (広義) (ja)
  • ラビリンツラ綱、ラビリンチュラ菌綱、ラビリンツラ菌綱、 (ja)
  • labyrinthulomycetes, (ja)
  • ラビリンチュラ綱 (ja)
  • labyrinthulids (s. l.) (ja)
  • ラビリンチュラ類 (広義) (ja)
is dbo:wikiPageRedirects of
is dbo:wikiPageWikiLink of
is owl:sameAs of
is foaf:primaryTopic of