「ウィッティントンと猫」または「ディック・ウィッティントンと猫」は、14世紀の3期歴任ロンドン市長(1354年頃–1423年)にまつわるイギリス民話・民間伝説。 無一文の孤児である主人公のが外国でネズミ取りをして高値で売れ、一財を築いたと語る、架空の立身伝である。 皿洗い奉公から逃亡しかけたが、故郷に向かう途中、ロンドンの鐘の音に「帰っておいでよ」と説得され思いとどまる場面もこの伝説の重大不可欠な要素となっている。後の脚色でホロウェイでの鐘を聞いたとされ、一般に定着している。 邦訳では、「ウィッティントンのお話」の題名で『ラングあおいろの童話集』に所収されるほか、再話「ウィティントンとウィティントンのねこ」がジョセフ・ジェイコブス の童話集に所収される。