鼠宿(ねずみじゅく)は、長野県坂城町南条にあった北国街道の間の宿(あいのしゅく)であり、と坂木宿の間に位置した。起源は村上氏の時代にまで遡るとも言うが、宿として成立したのは元和8年(1622)真田信之が上田から松代に移封されてからである。松代藩の口留番所(くちどめばんしょ)と藩主専用の本陣(普通の宿では本陣に当たるものを「御茶屋」と称し、諸大名などが通る時は御本陣と名乗っていた)が置かれたことから始まった私設の宿であるため、泊まりは松代藩主の真田氏だけだったが、他の大名も中休(昼休)や小休等に利用していた。