理神論(りしんろん、英: deism)とは、神の存在を啓示によらず合理的に説明しようとする立場。この宇宙の創造主としての神の実在を認めるが、聖書などに伝えられるような人格的存在だとは認めない。神がおこなったのは宇宙とその自然法則の創造だけで、それ以降、宇宙は自己発展するとする。人間理性の存在をその論の前提とし、奇跡・啓示・預言などによる神の介入はあり得ないとして排斥される。神の存在を認めるという点において、有神論(theism)の一つと言えるが、啓示を肯定する他の立場との対比から、有神論とは区別する場合もある。 理神論は啓蒙時代に流行した。17世紀のスピノザらを起源として、イギリスで論争が起こり、18世紀のフランス・ドイツの啓蒙思想家(フィロゾーフ)たちに受け継がれ、フランス革命期の「最高存在の祭典」の思想的背景になった。