フィロゾーフ (philosophe) は、フランス語で「哲学者」を意味する言葉であるが、特に18世紀の啓蒙時代において、啓蒙思想の担い手であった知識人を指す。実際に哲学者であった者は少なく、哲学のみならず、歴史、科学、政治、経済、社会問題などの多くの領域において、理性を主張して公的な活動をおこなった知識人たちがフィロゾーフと称された。彼らは、批判的な観点から、改善が必要な弱点や欠陥を探した。フィロゾーフたちは、「 (République des Lettres)」と称して、国境を越えて活動し、知識人たちの間で、自由に書籍なり、思想が交換される状態を目指した。フィロゾーフは、大部分が男性であったが、一部には女性もいた。 彼らは、進歩と寛容を強力に支持して、に信を置かず、ほとんどが理神論者であり、封建制にも信を置いていなかった。彼らの多くは、ドゥニ・ディドロの『百科全書』に寄稿していた。フランス革命が暴力的段階に入った1793年以降になると、彼らの影響力は薄れていった。