深衣(shēnyī、しんい)とは、主に春秋戦国時代から漢代の中国で着られた、衽の先を腰に巻きつけて着るワンピース型の衣服。 『五経正義』によれば、衣と裳が繋がり体を深く覆う衣装であるとされており、丈の長い衽の深い衣服であったようである。 細かい形状については諸説あるが、幾つかにまとめることができ、「衽を続けて辺に鉤す」、スリットを開けず、衿を長くしてそれを三角形のようにして背中へ回し、絹の帯で締める。上下を別々に裁断してから、腰まわりで一つに縫い合わせる。上は体にぴったりとして、下の裳はゆったりとし、丈は足の踵に届くか、あるいは地面に引くほどになる。 春秋戦国時代には、男女・貴賤・老若を問わず着用されたようだが、後漢の頃には主に女性服となり、南北朝時代まで踏襲された。