拂菻(ふつりん)は、『隋書』『旧唐書』『宋史』『明史』など中国の史書に出てくる西洋の国の名前。東ローマ帝国に比定する説が有力である。 拂菻が東ローマ帝国を指すとすれば、「大秦王安敦」(ローマ皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスを指すか)の使者が166年に入朝して以来、ローマ帝国およびその後身たる東ローマ帝国は、実に足かけ千年にわたって中国と断続的に交渉をもったことになる。