態(たい)またはヴォイス (voice) は、伝統的な文法において、動詞の形を変える文法範疇の一つで、動詞の表す行為を行為者の側から見るか、行為の対象の側から見るかに従って区別するものである。ラテン語の能動態と受動態が典型的な例である。 言語学においては、どのような現象を態と見なすかについて一致した見解がない。能動態/受動態の区別のほかに態として扱われることがあるのは、自発、使役、逆行態、願望、可能、中間態、逆受動態、適用態などである。 かつて古典語の文法ではvoiceを「相」と訳しているものが多かったが、現代ではvoiceの訳としては態をあて、相はアスペクトにあてるのが一般的である。