安定曲線(あんていきょくせん、英: stable curve)とは、代数幾何学の用語で、幾何学的不変式論の意味で漸近的に安定な代数曲線のことである。 この条件は、完備連結曲線であって、その特異点は通常二重点のみであり、かつが有限群であることと同値である。自己同形群が有限であるという条件は、算術種数が1ではなく、かつ全ての非特異有理曲線成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件に置き換えられる。 自己同形群に有限群ではなく簡約(reductive)群を許し(これは連結成分にトーラスを許すという条件と同値である)、ほかは同様の条件を満たすものを半安定曲線(semi-stable curve)という。あるいは、非特異有理成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件を、少なくとも2点で交叉するという条件に置き換えたものである。 同様に、有限個の標点付き曲線が安定とは、完備連結であって特異点は通常2重点のみを持ち自己同形群が有限であることをいう。例えば、楕円曲線(種数1の1標点付き非特異曲線)は安定である。 複素数体上では、連結な曲線が安定であることと、全ての特異点と標点を除くと各成分の普遍被覆が単位円板と同型になることは同値である。

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  • 安定曲線(あんていきょくせん、英: stable curve)とは、代数幾何学の用語で、幾何学的不変式論の意味で漸近的に安定な代数曲線のことである。 この条件は、完備連結曲線であって、その特異点は通常二重点のみであり、かつが有限群であることと同値である。自己同形群が有限であるという条件は、算術種数が1ではなく、かつ全ての非特異有理曲線成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件に置き換えられる。 自己同形群に有限群ではなく簡約(reductive)群を許し(これは連結成分にトーラスを許すという条件と同値である)、ほかは同様の条件を満たすものを半安定曲線(semi-stable curve)という。あるいは、非特異有理成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件を、少なくとも2点で交叉するという条件に置き換えたものである。 同様に、有限個の標点付き曲線が安定とは、完備連結であって特異点は通常2重点のみを持ち自己同形群が有限であることをいう。例えば、楕円曲線(種数1の1標点付き非特異曲線)は安定である。 複素数体上では、連結な曲線が安定であることと、全ての特異点と標点を除くと各成分の普遍被覆が単位円板と同型になることは同値である。 (ja)
  • 安定曲線(あんていきょくせん、英: stable curve)とは、代数幾何学の用語で、幾何学的不変式論の意味で漸近的に安定な代数曲線のことである。 この条件は、完備連結曲線であって、その特異点は通常二重点のみであり、かつが有限群であることと同値である。自己同形群が有限であるという条件は、算術種数が1ではなく、かつ全ての非特異有理曲線成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件に置き換えられる。 自己同形群に有限群ではなく簡約(reductive)群を許し(これは連結成分にトーラスを許すという条件と同値である)、ほかは同様の条件を満たすものを半安定曲線(semi-stable curve)という。あるいは、非特異有理成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件を、少なくとも2点で交叉するという条件に置き換えたものである。 同様に、有限個の標点付き曲線が安定とは、完備連結であって特異点は通常2重点のみを持ち自己同形群が有限であることをいう。例えば、楕円曲線(種数1の1標点付き非特異曲線)は安定である。 複素数体上では、連結な曲線が安定であることと、全ての特異点と標点を除くと各成分の普遍被覆が単位円板と同型になることは同値である。 (ja)
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  • 安定曲線(あんていきょくせん、英: stable curve)とは、代数幾何学の用語で、幾何学的不変式論の意味で漸近的に安定な代数曲線のことである。 この条件は、完備連結曲線であって、その特異点は通常二重点のみであり、かつが有限群であることと同値である。自己同形群が有限であるという条件は、算術種数が1ではなく、かつ全ての非特異有理曲線成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件に置き換えられる。 自己同形群に有限群ではなく簡約(reductive)群を許し(これは連結成分にトーラスを許すという条件と同値である)、ほかは同様の条件を満たすものを半安定曲線(semi-stable curve)という。あるいは、非特異有理成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件を、少なくとも2点で交叉するという条件に置き換えたものである。 同様に、有限個の標点付き曲線が安定とは、完備連結であって特異点は通常2重点のみを持ち自己同形群が有限であることをいう。例えば、楕円曲線(種数1の1標点付き非特異曲線)は安定である。 複素数体上では、連結な曲線が安定であることと、全ての特異点と標点を除くと各成分の普遍被覆が単位円板と同型になることは同値である。 (ja)
  • 安定曲線(あんていきょくせん、英: stable curve)とは、代数幾何学の用語で、幾何学的不変式論の意味で漸近的に安定な代数曲線のことである。 この条件は、完備連結曲線であって、その特異点は通常二重点のみであり、かつが有限群であることと同値である。自己同形群が有限であるという条件は、算術種数が1ではなく、かつ全ての非特異有理曲線成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件に置き換えられる。 自己同形群に有限群ではなく簡約(reductive)群を許し(これは連結成分にトーラスを許すという条件と同値である)、ほかは同様の条件を満たすものを半安定曲線(semi-stable curve)という。あるいは、非特異有理成分が他の成分と少なくとも3点で交叉するという条件を、少なくとも2点で交叉するという条件に置き換えたものである。 同様に、有限個の標点付き曲線が安定とは、完備連結であって特異点は通常2重点のみを持ち自己同形群が有限であることをいう。例えば、楕円曲線(種数1の1標点付き非特異曲線)は安定である。 複素数体上では、連結な曲線が安定であることと、全ての特異点と標点を除くと各成分の普遍被覆が単位円板と同型になることは同値である。 (ja)
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  • 安定曲線 (ja)
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