『喰らうものども』(くらうものども、原題:英: The Space Eaters)は、アメリカ合衆国のホラー小説家フランク・ベルナップ・ロングが1928年に発表した短編ホラー小説。非ラヴクラフトによる、最初のクトゥルフ神話作品で、ラヴクラフトより13歳年少のロングが、『ウィアード・テイルズ』1928年7月号に発表した。この作品によって、ロングは最初の神話作家となる。 東雅夫は「記念すべき(ラヴクラフト以外の作家による)神話小説第一号」と解説している。 朱鷺田祐介もほぼ同様の解説を行っている。また東はロング神話の総評として「ロングの神話作品は数こそ少ないものの、安易に既存のアイテムに頼ることをせず、異次元の魔物と人間との関りを、ひたむきに追及している点で好感がもてる。ダーレス以降の作家たちに総じて欠けていたのは、こうした独立独歩の気概ではあるまいか」とも解説している。 ロングとラヴクラフトの親交によって誕生した作品である。作中に登場する怪奇作家「ハワード」は、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトをモデルとしており同名を与えられ、コズミック・ホラーを力説する。ラヴクラフトの創作理念コズミック・ホラーを、ロングが己の作品として具現化した。語り手のフランクは、作者のロングや次作の語り手と同名。土地「パートリッジヴィル」は次作でも舞台となる。

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  • 『喰らうものども』(くらうものども、原題:英: The Space Eaters)は、アメリカ合衆国のホラー小説家フランク・ベルナップ・ロングが1928年に発表した短編ホラー小説。非ラヴクラフトによる、最初のクトゥルフ神話作品で、ラヴクラフトより13歳年少のロングが、『ウィアード・テイルズ』1928年7月号に発表した。この作品によって、ロングは最初の神話作家となる。 東雅夫は「記念すべき(ラヴクラフト以外の作家による)神話小説第一号」と解説している。 朱鷺田祐介もほぼ同様の解説を行っている。また東はロング神話の総評として「ロングの神話作品は数こそ少ないものの、安易に既存のアイテムに頼ることをせず、異次元の魔物と人間との関りを、ひたむきに追及している点で好感がもてる。ダーレス以降の作家たちに総じて欠けていたのは、こうした独立独歩の気概ではあるまいか」とも解説している。 ロングとラヴクラフトの親交によって誕生した作品である。作中に登場する怪奇作家「ハワード」は、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトをモデルとしており同名を与えられ、コズミック・ホラーを力説する。ラヴクラフトの創作理念コズミック・ホラーを、ロングが己の作品として具現化した。語り手のフランクは、作者のロングや次作の語り手と同名。土地「パートリッジヴィル」は次作でも舞台となる。 十字で邪悪を退けるというアイデアは、後の退魔アイテム「旧神の印」の先駆である。本作の十字の力は太古の知という側面が強く、ダーレスアイテムの善神の加護という姿勢とは異なる。 (ja)
  • 『喰らうものども』(くらうものども、原題:英: The Space Eaters)は、アメリカ合衆国のホラー小説家フランク・ベルナップ・ロングが1928年に発表した短編ホラー小説。非ラヴクラフトによる、最初のクトゥルフ神話作品で、ラヴクラフトより13歳年少のロングが、『ウィアード・テイルズ』1928年7月号に発表した。この作品によって、ロングは最初の神話作家となる。 東雅夫は「記念すべき(ラヴクラフト以外の作家による)神話小説第一号」と解説している。 朱鷺田祐介もほぼ同様の解説を行っている。また東はロング神話の総評として「ロングの神話作品は数こそ少ないものの、安易に既存のアイテムに頼ることをせず、異次元の魔物と人間との関りを、ひたむきに追及している点で好感がもてる。ダーレス以降の作家たちに総じて欠けていたのは、こうした独立独歩の気概ではあるまいか」とも解説している。 ロングとラヴクラフトの親交によって誕生した作品である。作中に登場する怪奇作家「ハワード」は、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトをモデルとしており同名を与えられ、コズミック・ホラーを力説する。ラヴクラフトの創作理念コズミック・ホラーを、ロングが己の作品として具現化した。語り手のフランクは、作者のロングや次作の語り手と同名。土地「パートリッジヴィル」は次作でも舞台となる。 十字で邪悪を退けるというアイデアは、後の退魔アイテム「旧神の印」の先駆である。本作の十字の力は太古の知という側面が強く、ダーレスアイテムの善神の加護という姿勢とは異なる。 (ja)
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  • 『喰らうものども』(くらうものども、原題:英: The Space Eaters)は、アメリカ合衆国のホラー小説家フランク・ベルナップ・ロングが1928年に発表した短編ホラー小説。非ラヴクラフトによる、最初のクトゥルフ神話作品で、ラヴクラフトより13歳年少のロングが、『ウィアード・テイルズ』1928年7月号に発表した。この作品によって、ロングは最初の神話作家となる。 東雅夫は「記念すべき(ラヴクラフト以外の作家による)神話小説第一号」と解説している。 朱鷺田祐介もほぼ同様の解説を行っている。また東はロング神話の総評として「ロングの神話作品は数こそ少ないものの、安易に既存のアイテムに頼ることをせず、異次元の魔物と人間との関りを、ひたむきに追及している点で好感がもてる。ダーレス以降の作家たちに総じて欠けていたのは、こうした独立独歩の気概ではあるまいか」とも解説している。 ロングとラヴクラフトの親交によって誕生した作品である。作中に登場する怪奇作家「ハワード」は、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトをモデルとしており同名を与えられ、コズミック・ホラーを力説する。ラヴクラフトの創作理念コズミック・ホラーを、ロングが己の作品として具現化した。語り手のフランクは、作者のロングや次作の語り手と同名。土地「パートリッジヴィル」は次作でも舞台となる。 (ja)
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