中世レバノンの歴史では、現在、レバノンと呼ばれている地域のアラブ統治時代の歴史についての記述を行う。アラブ人による征服が行われる以前は、さまざまな王朝がレバノンを統治したが、最終的には、東ローマ帝国の統治下に入った。しかし、6世紀に入ると東ローマ帝国の弱体化、622年のムハンマドによるイスラームの勃興を契機に、アラブ人がレバノンを征服した。その後、レバノンを統治した王朝の交代が相次いだが、マムルーク朝の滅亡とほぼ同時に、オスマン帝国の統治下に入った。