メキシコドルはメキシコを中心にラテンアメリカ各国で鋳造された、8レアル銀貨である。実際に銀を含むので発行国以外でも価値があり、貿易銀としてスペインなどヨーロッパ諸国、中国、日本など東アジア地域にも大量に流通した。 額面は8レアルであるが、アメリカにおいて1ドル銀貨として通用したことから日本では「メキシコドル」と呼ばれるようになった。戦前の清国および日本ではメキシコを墨西哥と表記するため墨銀とも呼ばれ、外国から流入した洋銀の主流的位置を占めた。