ベッコウガサ(鼈甲笠、学名: Cellana grata もしくは Cellana stearnsii )はに分類される藻食性の腹足類の一種。北海道から九州にかけての潮間帯中上部の岩礁に生息する。従来ベッコウガサとされてきたものは、分子系統解析の結果から、北海道南部-九州北西部に分布するもの、九州西部から沖縄に分布するもの、台湾から中国沿岸に分布するものの3群に分けられ、それぞれ独立した別種であるとされる。ここでは北海道-九州西部のものをベッコウガサとして扱う。 和名は殻の内面の模様を光に透かすと鼈甲に似て見えることに由来する。属名 Nacella は近縁な属 Cellana (ラテン語で小舟の意)の文字順を変えたアナグラムで単語としての意味はない。種小名 grata はラテン語で、嬉しい、歓迎すべき、ありがたい等々の意、 stearnsii は標本を提供したF. スターンズ(Frederick Stearns)への献名。 別名:ベッコウザラ(鼈甲皿)、ベッコウガサガイ。