プロ経営者(プロけいえいしゃ)とは、複数の会社を経営者として渡り歩く人物を指す俗語。一般には、社外から「雇われ社長」的に招聘(いわゆるヘッドハンティング)され経営トップに就く者をいう。 創業家などのオーナー一族の世襲による同族経営や、生え抜き社員の年功序列などに起因する内部昇進(いわゆる「サラリーマン社長」)のような旧来型人事慣行(日本的経営とも論評される)から脱却し、経営経験豊富なプロ経営者を外部登用することで、会社側からは財務改善のみならず多方面での社内変革を委託(アウトソーシング)されており、異業種からの転身も散見される。 プロ経営者の必須能力について、平松庚三は強烈な個性、リーダーシップ、非情な決断を挙げた が、安達保は事業計画を遂行できること と厳格に認識している。 欧米では以前より一般的であったが、2010年代以降、日本においても大企業が起用するケースが加速している。その一方で、日本の企業文化(風土)には必ずしも合致しないとの主張、就任後に創業家、大株主、プロパー従業員など(ステークホルダー)との経営方針の対立が顕在化しお家騒動へ発展した末に退陣へと追い込まれた事例も実在するため、招請する会社には慎重な判断が希求される。