エイボンの書(エイボンのしょ、Book of Eibon)は、クトゥルフ神話作品に登場する架空の書籍。著者は古代ヒューペルボリアの大魔道士エイボン。 初出は『ウィアード・テイルズ』誌1933年7月号に掲載されたクラーク・アシュトン・スミス作の『ウボ=サスラ』。過去作、『』1932年1月号に掲載された『魔道士エイボン』の登場人物であるエイボンの著作。 ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの「ネクロノミコン」に相当する、スミスが創造した魔導書。創造者であるスミスに加えて、スミスと親交のあったラヴクラフトの作品(ラヴクラフトが添削した他作家の作品)や、クトゥルフ神話を後継したリン・カーターの作品などでも使用される。ネクロノミコンに書かれていないことが、エイボンの書には書かれている。 スミスの『白蛆の襲来』など、「エイボンの書」からの抜粋という設定の小説もいくつか存在する。後にロバート・M・プライスによって、アンソロジー作品集という形式で『エイボンの書』が再現され、商業刊行された。