AB5毒素またはAB5トキシン(英: AB5 toxin)は、コレラ、赤痢、溶血性尿毒症症候群などの疾患を引き起こす特定種の病原性細菌によって分泌されるタンパク質複合体であり、6つの構成要素からなる。構成要素の1つはAサブユニット、残りの5つの構成要素はBサブユニットである。これらの毒素は全て共通した構造と標的宿主細胞への進入機構を有する。Bサブユニットは宿主細胞の受容体への結合を担い、Aサブユニットが細胞内へ進入するための経路を開く。その後、Aサブユニットは自身の触媒装置を用いて宿主細胞の正常な機能を乗っ取る。