移動図書館(いどうとしょかん)とは、書籍などの資料と職員を載せた自動車や船などを利用して図書館を利用しにくい地域の人のために各地を巡回して図書館のサービスを提供する仕組みである。英語では移動手段として自動車が用いられることが多いことからbookmobile(BMと略称される)あるいはmobile libraryと呼ばれている。日本ではこれを直訳して自動車図書館あるいは自動車文庫とも呼ばれている。多くの場合、自動車が用いられるが船が用いられることもある。また列車を用いたものもあり、自動車の普及する1930年代以前には馬車が用いられていた。日本の公立図書館は法律によってこのサービス提供に努めるよう定められている。しかし現状は分館の設置が進んだことやその他諸般の事情により減少傾向にある。類似概念を表す言葉として巡回文庫、貸出文庫といったものがあるが、それらとは提供されるサービスの幅において違いがある。すなわち貸出文庫は団体貸出の一形態であり、巡回文庫は貸出文庫の一種と言える。それに対して移動図書館は個人への貸し出しを中心にしている点に特徴がある。ただ実際には巡回図書館といった言葉もあり、それほど厳密に使い分けはされてはいない。
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