阿母河等処行尚書省(アムがわとうしょ-こうしょうしょしょう)は、モンゴル帝国によって設置されたイランの統治機関。「阿母河」とはアム・ダリヤ(アム河)のことであり、日本語書籍ではアム河行省とも表記される。「阿母河等処行尚書省」という名称は第4代皇帝モンケの時期につけられたものであるが、モンゴルのイラン統治機関そのものは第2代皇帝オゴデイの時期から存在しており、これをモンゴル史研究者は便宜的に「(モンゴルの)イラン総督府」と呼称している。「イラン総督府(=アム河行省)」はモンケより西アジア征服を命じられたフレグが到着するとその指揮下に入り、最終的にはフレグの建国したフレグ・ウルスに吸収・併合されることとなった。