旧台南県知事官邸(きゅうたいなんけんちじかんてい、原臺南縣知事官邸)は台湾台南市東区にある日本統治時代の台南県知事公邸として建てられた西洋館で市の古蹟。その後の行政区画改正により県が台南庁へ改編されたため、1年程度で官邸としての用途が途絶えたが、1920年の台南州発足に伴い継続して州知事公邸として使われた。 当時の日本の皇族が台湾を訪問した際には「御泊所」として改装され皇族宿舎として使われた。皇太子時代の昭和天皇ほか複数の皇族が宿泊、滞在している。「時鐘樓」の別名は官邸内に設置された時計台に由来するとされたが、実際は正面入り口となる妻側上方の半円窓に施された円形装飾を住民が時計と勘違いしたことにちなんでいる。 戦後は周囲に多数の違法建築があったが、現在は撤去されている。古蹟登録を経て修復後、2011年から音楽会館として一般利用を再開、2012年には飲食店も運営を開始した。