太平島(たいへいとう、英語: Itu Aba Island、ベトナム語:đảo Ba Bình / 島波平、フィリピノ語: Ligao Island) は、南沙諸島(スプラトリー諸島)の北部に位置する環礁州島の中国名。南沙諸島中、自然形成された陸地面積が最大の海岸地形。ティザード堆(英語:Tizard Banks、中国語: 郑和群礁)の一部を形成している。別称は「黄山馬礁」。この環礁には太平島と同じく中華民国が実効支配している中洲島もある。 行政区画は台湾本土にある高雄市旗津区中興里に帰属している。中華民国にとっては、シーレーン防衛の要衝にあたり、警備のため海軍陸戦隊員や海巡署員が常駐している。そのため通常、一般人の渡航は認められていない。ただし中華民国政府は2016年3月23日、海外メディアを初めて太平島に招いた。島には井戸水が湧いており、人間の居住や農業が可能であることをアピールした。島内にはこのほか原生林、太陽光発電施設、観音堂、病院があり、病院では外国人に対しても人道的見地から医療活動をしていると説明した。