ローマ化(Romanization)とは、地中海世界やガリア・ブリタニア・ゲルマニアの一部を征服した古代ローマ人が、領内の蛮族(非ローマ人・非ギリシャ人)に自文化を浸透させて同化を図った事を指す。「ローマ人の民族文化」が実質的にラテン人の文化と同義である事から、ラテン化(Latinization)とも呼ばれる。 現代の定義ではこうした同化政策は一種の民族浄化に相当する行為であり、ガリア人の末裔を自任するフランス人の民族主義者からはガリア固有の文化を滅ぼしたと批判される一方、同じ征服された民族でもダキア人がローマ化によってラテンの末裔を自任するに至ったルーマニア人の民族主義者からは、自らの文化の出発点とする評価もあり、その評価は現在に至るまで錯綜している。