リボヌクレアーゼP(EC 3.1.26.5、英: ribonuclease P、略称: RNase P)は、RNAを切断するリボヌクレアーゼの1種である。RNase Pは、リボザイム(タンパク質ベースの酵素と同様に触媒として機能するリボ核酸)であるという点で他のリボヌクレアーゼとは異なり独特である。RNase Pの機能は、tRNA分子から余分な前駆体配列を切除することである。RNase Pは、自然界に存在する、複数回の反応を行うことのできる2種類の既知のリボザイムのうちの1つである(もう1つはリボソーム)。RNase Pなどのリボザイムの発見により、シドニー・アルトマンとトーマス・チェックは1989年にノーベル化学賞を受賞した。1970年代、アルトマンは隣接配列(5'リーダー配列)を持ったtRNA前駆体が存在すること、RNase Pがその配列の除去(プロセシング)を行うことを発見した。また、近年RNase Pの新たな機能も明らかにされている。ヒトの核内のRNase Pは、tRNA、5S rRNA、SRP RNA、U6 snRNAなど、さまざまな低分子ノンコーディングRNAの正常で効率的な転写に必要である。これらのRNAの転写は、ヒト細胞における3つの主要なRNAポリメラーゼのうちの1つであるRNAポリメラーゼIIIによって行われる。

Property Value
dbo:abstract
  • リボヌクレアーゼP(EC 3.1.26.5、英: ribonuclease P、略称: RNase P)は、RNAを切断するリボヌクレアーゼの1種である。RNase Pは、リボザイム(タンパク質ベースの酵素と同様に触媒として機能するリボ核酸)であるという点で他のリボヌクレアーゼとは異なり独特である。RNase Pの機能は、tRNA分子から余分な前駆体配列を切除することである。RNase Pは、自然界に存在する、複数回の反応を行うことのできる2種類の既知のリボザイムのうちの1つである(もう1つはリボソーム)。RNase Pなどのリボザイムの発見により、シドニー・アルトマンとトーマス・チェックは1989年にノーベル化学賞を受賞した。1970年代、アルトマンは隣接配列(5'リーダー配列)を持ったtRNA前駆体が存在すること、RNase Pがその配列の除去(プロセシング)を行うことを発見した。また、近年RNase Pの新たな機能も明らかにされている。ヒトの核内のRNase Pは、tRNA、5S rRNA、SRP RNA、U6 snRNAなど、さまざまな低分子ノンコーディングRNAの正常で効率的な転写に必要である。これらのRNAの転写は、ヒト細胞における3つの主要なRNAポリメラーゼのうちの1つであるRNAポリメラーゼIIIによって行われる。 (ja)
  • リボヌクレアーゼP(EC 3.1.26.5、英: ribonuclease P、略称: RNase P)は、RNAを切断するリボヌクレアーゼの1種である。RNase Pは、リボザイム(タンパク質ベースの酵素と同様に触媒として機能するリボ核酸)であるという点で他のリボヌクレアーゼとは異なり独特である。RNase Pの機能は、tRNA分子から余分な前駆体配列を切除することである。RNase Pは、自然界に存在する、複数回の反応を行うことのできる2種類の既知のリボザイムのうちの1つである(もう1つはリボソーム)。RNase Pなどのリボザイムの発見により、シドニー・アルトマンとトーマス・チェックは1989年にノーベル化学賞を受賞した。1970年代、アルトマンは隣接配列(5'リーダー配列)を持ったtRNA前駆体が存在すること、RNase Pがその配列の除去(プロセシング)を行うことを発見した。また、近年RNase Pの新たな機能も明らかにされている。ヒトの核内のRNase Pは、tRNA、5S rRNA、SRP RNA、U6 snRNAなど、さまざまな低分子ノンコーディングRNAの正常で効率的な転写に必要である。これらのRNAの転写は、ヒト細胞における3つの主要なRNAポリメラーゼのうちの1つであるRNAポリメラーゼIIIによって行われる。 (ja)
dbo:thumbnail
dbo:wikiPageExternalLink
dbo:wikiPageID
  • 4064457 (xsd:integer)
dbo:wikiPageLength
  • 13643 (xsd:nonNegativeInteger)
dbo:wikiPageRevisionID
  • 81926766 (xsd:integer)
dbo:wikiPageWikiLink
prop-ja:id
  • RF00009 (ja)
  • RF00010 (ja)
  • RF00011 (ja)
  • RF00373 (ja)
  • RF00009 (ja)
  • RF00010 (ja)
  • RF00011 (ja)
  • RF00373 (ja)
prop-ja:name
  • Archaeal RNase P (ja)
  • Bacterial RNase P class A (ja)
  • Bacterial RNase P class B (ja)
  • Nuclear RNase P (ja)
  • Archaeal RNase P (ja)
  • Bacterial RNase P class A (ja)
  • Bacterial RNase P class B (ja)
  • Nuclear RNase P (ja)
prop-ja:wikiPageUsesTemplate
dct:subject
rdfs:comment
  • リボヌクレアーゼP(EC 3.1.26.5、英: ribonuclease P、略称: RNase P)は、RNAを切断するリボヌクレアーゼの1種である。RNase Pは、リボザイム(タンパク質ベースの酵素と同様に触媒として機能するリボ核酸)であるという点で他のリボヌクレアーゼとは異なり独特である。RNase Pの機能は、tRNA分子から余分な前駆体配列を切除することである。RNase Pは、自然界に存在する、複数回の反応を行うことのできる2種類の既知のリボザイムのうちの1つである(もう1つはリボソーム)。RNase Pなどのリボザイムの発見により、シドニー・アルトマンとトーマス・チェックは1989年にノーベル化学賞を受賞した。1970年代、アルトマンは隣接配列(5'リーダー配列)を持ったtRNA前駆体が存在すること、RNase Pがその配列の除去(プロセシング)を行うことを発見した。また、近年RNase Pの新たな機能も明らかにされている。ヒトの核内のRNase Pは、tRNA、5S rRNA、SRP RNA、U6 snRNAなど、さまざまな低分子ノンコーディングRNAの正常で効率的な転写に必要である。これらのRNAの転写は、ヒト細胞における3つの主要なRNAポリメラーゼのうちの1つであるRNAポリメラーゼIIIによって行われる。 (ja)
  • リボヌクレアーゼP(EC 3.1.26.5、英: ribonuclease P、略称: RNase P)は、RNAを切断するリボヌクレアーゼの1種である。RNase Pは、リボザイム(タンパク質ベースの酵素と同様に触媒として機能するリボ核酸)であるという点で他のリボヌクレアーゼとは異なり独特である。RNase Pの機能は、tRNA分子から余分な前駆体配列を切除することである。RNase Pは、自然界に存在する、複数回の反応を行うことのできる2種類の既知のリボザイムのうちの1つである(もう1つはリボソーム)。RNase Pなどのリボザイムの発見により、シドニー・アルトマンとトーマス・チェックは1989年にノーベル化学賞を受賞した。1970年代、アルトマンは隣接配列(5'リーダー配列)を持ったtRNA前駆体が存在すること、RNase Pがその配列の除去(プロセシング)を行うことを発見した。また、近年RNase Pの新たな機能も明らかにされている。ヒトの核内のRNase Pは、tRNA、5S rRNA、SRP RNA、U6 snRNAなど、さまざまな低分子ノンコーディングRNAの正常で効率的な転写に必要である。これらのRNAの転写は、ヒト細胞における3つの主要なRNAポリメラーゼのうちの1つであるRNAポリメラーゼIIIによって行われる。 (ja)
rdfs:label
  • リボヌクレアーゼP (ja)
  • リボヌクレアーゼP (ja)
prov:wasDerivedFrom
foaf:depiction
foaf:isPrimaryTopicOf
is dbo:wikiPageRedirects of
is dbo:wikiPageWikiLink of
is owl:sameAs of
is foaf:primaryTopic of