『ラ・グロリア』 (La Gloria) は、神聖ローマ皇帝カール5世(スペイン国王カルロス1世)が1550年ないし1551年に委嘱し、1554年に完成したティツィアーノの油彩画。このタイトルを最初に付けたのはで、1601年のことであったが、本作には異称も多く、『聖三位一体』(The Trinity)、『最後の審判』(The Final Judgement)、『天国』(Paradise)、『聖三位一体の礼拝』(Adoration of the Trinity) などとも呼ばれる。 ヒッポのアウグスティヌスの『神の国』から採られた、祝福された者たちが栄光を得る場面を描いた作品であり、画面の右側にはカール自身の姿が、妻イサベル・デ・ポルトゥガル、息子のスペイン王フェリペ2世、娘フアナ・デ・アウストリア、妹ハンガリー王妃マリア、姉レオノール・デ・アウストリアとともに死に装束姿で描き込まれている。ティツィアーノの署名は福音記者ヨハネの持つ巻物に書き込まれている。「画面の下方(右側)にいる、二人の髭を蓄えた老人は、ピエトロ・アレティーノとティツィアーノ自身の姿である」ともいわれる。 カールは、退位後に隠棲したユステ修道院にこの作品を持参した。その後、本作はエル・エスコリアル修道院に移され、1837年に現在あるプラド美術館の所蔵品として最初に言及された。

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  • 『ラ・グロリア』 (La Gloria) は、神聖ローマ皇帝カール5世(スペイン国王カルロス1世)が1550年ないし1551年に委嘱し、1554年に完成したティツィアーノの油彩画。このタイトルを最初に付けたのはで、1601年のことであったが、本作には異称も多く、『聖三位一体』(The Trinity)、『最後の審判』(The Final Judgement)、『天国』(Paradise)、『聖三位一体の礼拝』(Adoration of the Trinity) などとも呼ばれる。 ヒッポのアウグスティヌスの『神の国』から採られた、祝福された者たちが栄光を得る場面を描いた作品であり、画面の右側にはカール自身の姿が、妻イサベル・デ・ポルトゥガル、息子のスペイン王フェリペ2世、娘フアナ・デ・アウストリア、妹ハンガリー王妃マリア、姉レオノール・デ・アウストリアとともに死に装束姿で描き込まれている。ティツィアーノの署名は福音記者ヨハネの持つ巻物に書き込まれている。「画面の下方(右側)にいる、二人の髭を蓄えた老人は、ピエトロ・アレティーノとティツィアーノ自身の姿である」ともいわれる。 画面の最上部には、聖三位一体が描かれ、その脇には聖母マリアと洗礼者ヨハネがいる。画面にはさらにダビデ王、モーセ、ノアが描かれており、緑色の服を着た女性はマグダラのマリアか、エリュトライのシビュラ、ユディト、ラケル、あるいはカトリック教会を表しているとされる。 カールは、退位後に隠棲したユステ修道院にこの作品を持参した。その後、本作はエル・エスコリアル修道院に移され、1837年に現在あるプラド美術館の所蔵品として最初に言及された。 (ja)
  • 『ラ・グロリア』 (La Gloria) は、神聖ローマ皇帝カール5世(スペイン国王カルロス1世)が1550年ないし1551年に委嘱し、1554年に完成したティツィアーノの油彩画。このタイトルを最初に付けたのはで、1601年のことであったが、本作には異称も多く、『聖三位一体』(The Trinity)、『最後の審判』(The Final Judgement)、『天国』(Paradise)、『聖三位一体の礼拝』(Adoration of the Trinity) などとも呼ばれる。 ヒッポのアウグスティヌスの『神の国』から採られた、祝福された者たちが栄光を得る場面を描いた作品であり、画面の右側にはカール自身の姿が、妻イサベル・デ・ポルトゥガル、息子のスペイン王フェリペ2世、娘フアナ・デ・アウストリア、妹ハンガリー王妃マリア、姉レオノール・デ・アウストリアとともに死に装束姿で描き込まれている。ティツィアーノの署名は福音記者ヨハネの持つ巻物に書き込まれている。「画面の下方(右側)にいる、二人の髭を蓄えた老人は、ピエトロ・アレティーノとティツィアーノ自身の姿である」ともいわれる。 画面の最上部には、聖三位一体が描かれ、その脇には聖母マリアと洗礼者ヨハネがいる。画面にはさらにダビデ王、モーセ、ノアが描かれており、緑色の服を着た女性はマグダラのマリアか、エリュトライのシビュラ、ユディト、ラケル、あるいはカトリック教会を表しているとされる。 カールは、退位後に隠棲したユステ修道院にこの作品を持参した。その後、本作はエル・エスコリアル修道院に移され、1837年に現在あるプラド美術館の所蔵品として最初に言及された。 (ja)
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  • 『ラ・グロリア』 (La Gloria) は、神聖ローマ皇帝カール5世(スペイン国王カルロス1世)が1550年ないし1551年に委嘱し、1554年に完成したティツィアーノの油彩画。このタイトルを最初に付けたのはで、1601年のことであったが、本作には異称も多く、『聖三位一体』(The Trinity)、『最後の審判』(The Final Judgement)、『天国』(Paradise)、『聖三位一体の礼拝』(Adoration of the Trinity) などとも呼ばれる。 ヒッポのアウグスティヌスの『神の国』から採られた、祝福された者たちが栄光を得る場面を描いた作品であり、画面の右側にはカール自身の姿が、妻イサベル・デ・ポルトゥガル、息子のスペイン王フェリペ2世、娘フアナ・デ・アウストリア、妹ハンガリー王妃マリア、姉レオノール・デ・アウストリアとともに死に装束姿で描き込まれている。ティツィアーノの署名は福音記者ヨハネの持つ巻物に書き込まれている。「画面の下方(右側)にいる、二人の髭を蓄えた老人は、ピエトロ・アレティーノとティツィアーノ自身の姿である」ともいわれる。 カールは、退位後に隠棲したユステ修道院にこの作品を持参した。その後、本作はエル・エスコリアル修道院に移され、1837年に現在あるプラド美術館の所蔵品として最初に言及された。 (ja)
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