ヨーゼフ・ロート(ドイツ語: Joseph Roth, 1894年9月2日 - 1939年5月27日)は、オーストリアの作家。第一次世界大戦に従軍した後、ジャーナリストとして活動する一方で、明晰な文体で物語性に富む小説を次々と発表した。主な作品に『』『ラデツキー行進曲』『聖なる酔っぱらいの伝説』などがある。ユダヤ系であり、政治的にはシオニズム思想を支持する一方で、多民族が共存していたかつてのオーストリア=ハンガリー帝国に郷愁を抱き続けた。『ラデツキー行進曲』では、理念としての「多民族国家」を高らかに謳いあげている。ヒトラーの政権掌握後はフランスなど各国を転々と亡命し、パリで病死した。