ユークリッドは、欧州宇宙機関(ESA)とユークリッド・コンソーシアムによって開発が進められている近赤外線宇宙望遠鏡である。ユークリッドの目的は、宇宙の加速膨張を正確に測定することにより、ダークエネルギーとダークマターをよりよく理解することである。これを実現するために、地球からさまざまな距離にある銀河の形状を測定し、距離と赤方偏移の関係を調査する。ユークリッドは、同じくESAが運用した宇宙マイクロ波背景放射観測機プランク(運用期間は2009年から2013年)で得られた成果を補完するものである。ミッションは、古代ギリシャの数学者、エウクレイデスにちなんで名付けられた。 ユークリッドはESAの中規模クラス(「Mクラス」)のミッションであり、ESAのコズミックビジョン計画の一部を成す。このクラスのミッションのESA予算の上限は、約5億ユーロとなっている。ユークリッドは、2011年10月に、複数の競合するミッションを抑え、ソーラーオービター と一緒に選定された。打ち上げは現在、2023年の第1四半期に行われる予定である。