ラグランジュ点(ラグランジュてん、英語: Lagrangian point(s)、略称:L 点)とは、天体力学における円制限三体問題の5つの解、すなわち天体と天体の重力で釣り合いが取れる「宇宙の中で安定するポイント」である。名はその存在を18世紀後半にレオンハルト・オイラーと共に確認したジョゼフ=ルイ・ラグランジュにちなむ。 ラグランジュポイントはあらゆる天体系に存在する可能性があるため、どの天体を基準にしたものかについて常に意識する必要がある。例えば後述の木星トロヤ群の例は恒星-惑星の系だが、土星の衛星の例は惑星-衛星の系である。地球が関連するラグランジュ点についても太陽-地球の系を指す場合と地球-月の系を指す場合ではラグランジュ点の位置が異なるため、しばしば注意を要する。 SFではしばしばラグランジュ・ポイントと表現され、『機動戦士ガンダム』の影響もあって知られるようになった。