インスリン製剤(インスリンせいざい)とは、膵臓から分泌される血糖降下作用を持つペプチドであるインスリンを製剤化したものである。黎明期にはウシやブタのインスリンが、日本では魚類やクジラ由来のインスリンが用いられたが1970年代終盤よりヒトインスリンが用いられる様になった。更に1990年代後半からは、アミノ酸を改変した超速効型または持効型インスリンが上市された。 一般的な副作用は、低血糖である。その他の副作用としては、注射部位の痛みや皮膚の変化、血中カリウム低下、アレルギー反応などが考えられる。妊娠中の使用は、胎児には比較的安全とされる。 インスリンは、1922年にチャールズ・ベストとフレデリック・バンティングによってカナダで初めて薬として使用された。プロタミンインスリンは1936年に、NPHインスリンは1946年に初めて作られた。世界保健機関(WHO)の必須医薬品リストに掲載されている。