アバルト(Abarth)は、ステランティス N.V.におけるイタリアの自動車子会社である。 1949年、トリノにて設立され、主にフィアット車を用いての自動車競技への参加、自動車部品や改造車の販売などを行っていた。 1971年にフィアットに買収され、その後は同社の自動車競技部門としてフォーミュラカーやラリーカー、ツーリングカーの各マシンの開発に携わった。1980年以降はフィアット傘下のフェラーリ、ランチア、アルファロメオなどの競技車両を開発。037ランチアラリー、グループA仕様のランチアデルタ・インテグラーレ、ドイツDTM参加マシンのアルファロメオ155 V6 TIなどを次々と開発。ラリーやツーリングカーレースにおけるイタリアンマシンの活躍を支えた。 その後、フィアットの自動車部門を統括するフィアットオートモービルグループ社のもと、アバルト&C.社(Abarth & C. S.p.A.)が再組織され、アバルト・ブランドのもと市販車の販売展開が開始された。2007年3月のジュネーブショーにおいて、フィアットから発売されていた小型車グランデプントに独自のチューニングを施した「グランデプント アバルト」や新開発のラリーモデル「アバルト グランデプント S2000」を発表。その翌年にはフィアット500ベースの「アバルト500」もラインアップされ、現在に至る。