SNAREタンパク質(SNARE proteins)は、小胞が標的の膜結合性区画(リソソームなど)へ融合する過程(小胞融合)を媒介するタンパク質である。酵母では少なくとも24種類、哺乳類細胞では60種類以上のメンバーから構成され、SNARE複合体(soluble NSF attachment protein receptor complex)を形成する。最もよく研究されているSNAREは、神経細胞においてシナプス小胞が細胞膜(シナプス前膜)へ融合する過程を媒介するものである。また、SNAREタンパク質はボツリヌス症や破傷風を引き起こす細菌の神経毒の標的となっている。