FtsZは、真正細菌やユーリ古細菌などに存在する、ftsZ 遺伝子から翻訳されるタンパク質。細胞膜下に集合して環構造を形成し、その箇所が分裂時に隔壁となる。これは原核生物において、真核生物のチューブリンとホモログ(相同)である。FtsZの名称は、"Filamenting temperature-sensitive mutant Z" (フィラメント状温度感受性変異株Z)による。E. coliの分裂異常株でフィラメント状に成長するものの場合、娘細胞を分離する能力を欠くために細長く成長すると考えられている。