1972年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月7日に開幕した。ナショナルリーグの第4回リーグチャンピオンシップシリーズ(4th National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、同日から11日にかけて計5試合が開催された。その結果、シンシナティ・レッズ(西地区)がピッツバーグ・パイレーツ(東地区)を3勝2敗で下し、2年ぶり6回目のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。 両球団がリーグ優勝決定戦で対戦するのは、1970年以来2年ぶり2度目。この年のレギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、レッズが8勝4敗と勝ち越していた。今シリーズは2勝2敗で迎えた最終第5戦、9回裏二死一・三塁でパイレーツの4番手投手が暴投し、三塁走者ジョージ・フォスターが生還してレッズがサヨナラ勝利で優勝を決めた。ポストシーズンでのサヨナラ暴投は、1927年のワールドシリーズ第4戦以来45年ぶり2度目だった。しかしレッズは、ワールドシリーズではアメリカンリーグ王者オークランド・アスレチックスに3勝4敗で敗れ、32年ぶり3度目の優勝を逃した。