家事(かじ)とは、家庭に関することがらのことをいう。主に次の2つの意味で用いられる。 * 家庭に関する紛争、審判手続など。家事事件手続法に定められた事件、家庭裁判所で取り扱う事件。離婚、養子縁組、離縁、扶養、相続、成年後見などが、家庭裁判所で扱う家事事件の対象である。詳しくは家事事件手続法もしくは家庭裁判所を参照。 * 掃除、洗濯、炊事などの、家庭における日常生活の運営のための業務のこと。本項目で解説する。 家事(かじ)は、掃除、洗濯、炊事、買物などの、家庭における日常生活のことである。 日常的な生活が円滑に推移していくための基本的な用事(掃除・洗濯・炊事・買物)、及びそれをこなしていくことをいう。企業における総務・経理の仕事になぞらえられる。日本では伝統的に、主婦の仕事とみなされることが多い。ただし最近では、妻の収入が夫の収入を上回ることを理由に、家庭の主夫としての道を選択する男性が僅かながら存在することから、「かならずしも主婦の仕事とは限らなくなった」と考える人もいる。英語の表現でも、家事を担当する人を性別に関わらないホームメイカー(home maker)といった表現を採るケースがある。 2013年(平成25年)度の男女共同参画白書によれば、日本での家事の活動を貨幣価値に換算すると、年間およそ77兆5000億円になるという。