多文化主義(たぶんかしゅぎ、英: multiculturalism)という用語は、社会学、政治哲学、そして口語の文脈でさまざまな意味を持っている。社会学や日常生活では、「民族多元主義」と同義語であり、この2つの言葉はしばしば入れ替えて使われる。例えば、様々な民族が協力し、特定のアイデンティティを犠牲にすることなく互いに対話する文化多元主義のことである。これは、複数の文化的伝統が存在する混合民族の地域(ニューヨークやトリエステなど)や、複数の文化的伝統が存在する単一の国(スイス、ベルギー、ロシアなど)を表すことがある。先住民、原住民族、土着の民族に関連するグループと、入植者の子孫である民族グループがしばしば焦点となる。 政治学的には、多文化主義とは、国家がその主権的境界線の中で文化的多元性に効果的かつ効率的に対処する能力と定義することができる。政治哲学としての多文化主義には、様々なイデオロギーや政策がある。多文化主義は「サラダボウル」や「文化的モザイク」と表現され、「人種のるつぼ」とは対照的である。