仏教が教える地獄(じごく、梵: Naraka)は、仏教世界観の1つで最下層に位置し、欲界・冥界・六道、また十界の最下層である。大いなる罪悪を犯した者が、死後に生まれる世界とされる。奈落迦、那落迦、捺落迦、那羅柯などと音写される。 奈落迦が転訛して奈落(ならく)とも音写される、後に演劇の舞台の下の空間である「奈落」も指して言うようになった。サンスクリットのNiraya(ニラヤ)も地獄を指す同義語で、こちらは泥犂、泥黎耶と音写される。 六道の下位である三悪趣(三悪道とも、地獄・餓鬼・畜生)の1つに数えられる。あるいは三悪趣に修羅を加えた四悪趣の1つである。いずれもその最下層に位置する。 パーリ仏典の経蔵天使経においては、釈迦は地獄の様子を詳しく記載している。