数学における一意分解環(いちいぶんかいかん、英: unique factorization domain, UFD; 一意分解整域)あるいは素元分解環(そげんぶんかいかん)は、大雑把に言えば整数に対する算術の基本定理の如くに(特別の例外を除く)各元が素元(あるいは既約元)の積に一意的に書くことができるような可換環のことである。ブルバキの語法にしたがってしばしば分解環 (anneau factriel) とも呼ばれる。 環のクラスの中で、一意分解環は以下のような包含関係に位置するものである。 可換環 ⊃ 整域 ⊃ 整閉整域 ⊃ 一意分解整域 ⊃ 主イデアル整域 ⊃ ユークリッド整域 ⊃ 体 ⊃ 有限体 一意分解環の概念は非可換環に対して拡張できる。