ユグドラシル(古ノルド語: Yggdrasill, [ˈyɡːˌdrasilː])は、北欧神話に登場する1本の架空の木。ユッグドラシル、イグドラシルとも表記する。 世界を体現する巨大な木であり、アースガルズ、ミズガルズ、ヨトゥンヘイム、ヘルヘイムなどの九つの世界を内包する存在とされる。そのような本質を捉えて英語では "World tree"、日本語では、世界樹(せかいじゅ)、宇宙樹(うちゅうじゅ)と呼ばれる。 ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」の「神々の黄昏 (楽劇)」の冒頭「ワルキューレの岩」で第一のノルン(運命の女神)が「一人の大胆な神が水を飲みに泉にやって来て 永遠の叡智を得た代償に片方の目を差し出しました そして世界樹のトネリコの木から枝を一本折り その枝から槍の柄(つか)を作りました 長い年月とともに その枝の傷は 森のような大樹を弱らせました 葉が黄ばんで落ち 木はついに枯れてしまいました」と歌う。