ソンツェン・ガンポ(チベット語:སྲོང་བཙན་སྒམ་པོ་、ワイリー方式: srong btsan sgam po、581年? - 649年もしくは650年)は、古代チベットの王(在位593年 - 638年、643年 - 649年もしくは650年)。チベット初の統一王国(吐蕃)を樹立し、チベットに初めて仏教を導入した人物として知られる。本名はティ・ソンツェン(ཁྲི་སྲོང་བཙན།、khri srong btsan)であり、ソンツェン・ガンポは後世の人間による尊称である。漢文史料では松賛干布、棄宗弄讃と表記される。 宰相のガル・トンツェン(ガル・トンツェンユルスン)の補佐を受けてチベット高原の大部分を支配下に置き、吐谷渾・パイラン(白蘭)・タングートなどの周辺の部族に勝利を収める。640年ごろまでに吐蕃は、北東はツァイダム地方、東は、西はラダック、南はヒマラヤ山脈に支配領域を広げた。 彼の事績は早い時代から伝説化され、転輪王にも擬せられた。唐国は吐蕃に貢女と朝貢をした。唐王室より公主(皇族の女性)を貢女としてもらい、妾にして和平を結ぶこともあったが、以後積極的に唐国を征服する活動をした。