MRAP(英語:Mine Resistant Ambush Protected、エムラップ、耐地雷・伏撃防護車両)は、アメリカ国防総省がイラク駐留軍やアフガニスタン駐留軍に配備するために大量購入した装輪装甲車輌の一群である。 イラクで多発したIEDや路肩爆弾などを使用した強力な爆発から、輸送車列やパトロール車輌に搭乗するアメリカ軍兵士を守ることを目的に取得された装輪装甲車輌が、2007年からイラクへの配備が開始された。また、IEDによる攻撃手法はアフガニスタンへも持ち込まれ、国際治安支援部隊(ISAF)にも被害が拡大したため、同様の対応がとられた。 現在進められているMRAP-I計画では車輌の用途によってカテゴリー1-3に分けられている。MRAP-I計画と同時平行されているMRAP-II計画によって新たな耐爆性(Blast-resistant)を備えた装輪装甲車輌の開発も行なわれた。 米軍のイラクでの任務縮小やアフガニスタン撤退に伴い、アメリカ合衆国の警察などへ約1100台(2020年時点)が無料払い下げされ運用されているが、軍隊仕様のため維持費が高いなどの問題点も指摘されている。