競争力(きょうそうりょく、competitiveness)とは、企業や国民経済などが、競争がある市場環境でも、製品やサービスなどを十分に販売、供給する能力を持つことを意味する。より詳細は、用いる分野ごとに異なる。 経営学における競争力とは、企業を対象とし、国内または海外の関連市場で、商品やサービスなどを収益を伴って展開できる能力を意味する。企業の競争力は、価格だけでなく、研究開発、立地、サービス、品質なども構成要因となる。 マクロ経済学や経済政策で多用される競争力、あるいは国際競争力とは、世界市場での国家や地域、都市などの競争力を意味する。対象の国家などに所属する企業に有利な経済的な地理条件、制度、政策が取られているか、という観点から評価した比較、指標は提案されており、代表的なものとしてスイスの国際経営開発研究所(IMD)による「世界競争力年鑑」、世界経済フォーラム(WEF)による「世界競争力指数」がある。ただし後述の通り、これらの分野で使われる競争力、あるいは国際競争力という語に、定まった定義はない。また客観的な競争力の指標を一意に定めることも困難である。