ダビデ像 (英: David)は、17世紀イタリアの芸術家ジャン・ロレンツォ・ベルニーニが制作した等身大の大理石彫刻である。ベルニーニのパトロンであった枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼが、現在はボルゲーゼ美術館となっている自身の別荘に飾るために発注した多数の作品のうちの一つである。1623年から1624年にかけて、7ヶ月の制作期間を経て完成された。 この作品の主題は旧約聖書『サムエル記』上17章に描かれるダビデとゴリアテの決闘のシーンであり、ダビデが今まさにゴリアテを打ち倒すべく石を投げようとする姿を彫り上げたものである。このシーンのあと、ダビデは石を額に受けて倒れ伏したゴリアテの首を刎ねて討ち取る。この主題は多くの芸術家が取り上げて作品を残しているが、ベルニーニのダビデ像はそれ以前の作品、特にミケランジェロのダビデ像との比較において、内に秘めた闘志と今まさに投げようとする動きの表現により新境地を開拓したものと評価されている。