高移動度群(High-Mobility Group:HMG)とは、染色体タンパク質のグループの一つである。転写、DNA複製、DNA組換え、DNA修復などのDNA依存の生化学プロセスの調節に関与する。もともと、哺乳類細胞から単離されたタンパク質であり、ポリアクリルアミドゲル電気泳動での移動度に因んで命名された。 HMGタンパク質は、さまざまなヒト疾患において重要な役割を果たすと考えられている。HMGタンパク質の一部をコードする遺伝子の破壊と再構成は、一般的な良性腫瘍と関連している。HMGタンパク質に対する抗体は、 自己免疫疾患の患者で見いだされる。 HMO1などの高移動度群タンパク質は、結合、屈曲、ループによりDNAの立体構造を変化させる。HMGボックスDNA結合タンパク質は、結合時にDNAの柔軟性を高める。