『風立ちぬ』(かぜたちぬ)は、1954年(昭和29年)製作の日本映画。東宝配給、東京映画・提携作品。 原作は堀辰雄の同名小説だが、冒頭に「任意に潤色せるものである」とクレジットされていて脚色が加えられた。主人公は小説家ではなくマイクロウェーブを研究するヒロインより2歳年下の学生という設定。画家であるヒロインの父の描写が増え、その父がかつて憧れた主人公の叔母との再婚話とヒロインとの父娘関係がサイドストーリーとして描かれている。時代背景についても、原作が結核が不治の病であった戦前の設定であるのに対し、本作の劇中では結核に化学療法が使われるようになっており、結核がさほど重篤でなかったヒロインの結核についてはこれで治療が成功し、退院の目処がついていた。