『聖武親征録』(せいぶしんせいろく)は、中世モンゴルの歴史書。モンゴル帝国の建国者チンギス・カンの生涯について漢文で記した年代記であり、『元朝秘史』、『集史』「チンギス・カン紀」、『元史』「太祖本紀」に並ぶチンギス・カン研究上の重要史料として扱われている。作者は不明で、成立年は諸説あるが、クビライの治世(13世紀後半)中とする見解が主流である。『皇元聖武親征録』とも。 表題の「聖武」とはクビライの治世に定められたチンギス・カンの諡号「聖武皇帝(後に「法天啓運聖武皇帝」と加諡される)」に由来し、全体で「チンギス・カン(聖武皇帝)の親征録」を意味する表題となる。