『時の娘』(ときのむすめ、The Daughter of Time)は、ジョセフィン・テイ作の長編推理小説。グラント警部シリーズの一作で、1951年に発表された。悪名高い15世紀のイングランド王リチャード3世の「犯罪」を、現代の警察官が探究する。テイは本書出版後間もなく没しており、本作が作者存命中に出版された遺作となった。 テイの代表作と呼ばれる本作は、探偵役が歴史上の謎を解き明かす歴史ミステリの名作として、またベッド・ディテクティヴの嚆矢的作品として知られる。 日本語版の翻訳権は早川書房が独占所有する。1954年に村崎敏郎訳でハヤカワ・ミステリから刊行、1975年に小泉喜美子訳でハヤカワ・ミステリから刊行、1977年に小泉訳でハヤカワ・ミステリ文庫から刊行された。