抗体薬物複合体(こうたいやくぶつふくごうたい、Antibody-drug conjugate;ADC)は、がん治療の標的治療薬として設計されたバイオ医薬品の一種である。化学療法とは異なり、ADCは健康な細胞を温存しながら腫瘍細胞を標的として殺傷することを目的としている。2019年現在、約56社の製薬会社がADCを開発している。 ADCは、生物学的に活性な細胞障害性(抗がん性)物質や薬物とそれに結合した抗体からなる複合分子である。ADCは、およびの一例である。 ADCは、モノクローナル抗体の標的能力と細胞障害性薬剤の殺癌能力を組み合わせたものである。また、健康な組織と病気の組織を識別するように設計することも可能である。