後件肯定(こうけんこうてい、英: Affirming the consequent)とは、形式的誤謬の一種。以下のような論証形式の推論をいう。 もし P ならば、Q である。Q である。したがって P である。 この形式は論理的に妥当でない。言い換えれば、この形式では前提が真であっても結論を導く推論の構造が正しくない。「後件肯定」の「後件」とは、大前提(条件文)の後半部分(上の場合、「Q である」)を指す。小前提は後件を肯定しているが、そこから大前提の前件(「もし P ならば」)を導くことはできない。 後件肯定は演繹としては間違った推論方法であるが、アブダクション(仮説形成)においては必須で使われる。この仮説の孕む可謬性は、仮説が静態的に固定的に示されるのではなく、遡及推論的に、試行錯誤的に、自己修正的に、動態的に示されるということで消失して行く。

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  • 後件肯定(こうけんこうてい、英: Affirming the consequent)とは、形式的誤謬の一種。以下のような論証形式の推論をいう。 もし P ならば、Q である。Q である。したがって P である。 この形式は論理的に妥当でない。言い換えれば、この形式では前提が真であっても結論を導く推論の構造が正しくない。「後件肯定」の「後件」とは、大前提(条件文)の後半部分(上の場合、「Q である」)を指す。小前提は後件を肯定しているが、そこから大前提の前件(「もし P ならば」)を導くことはできない。 後件肯定は演繹としては間違った推論方法であるが、アブダクション(仮説形成)においては必須で使われる。この仮説の孕む可謬性は、仮説が静態的に固定的に示されるのではなく、遡及推論的に、試行錯誤的に、自己修正的に、動態的に示されるということで消失して行く。 (ja)
  • 後件肯定(こうけんこうてい、英: Affirming the consequent)とは、形式的誤謬の一種。以下のような論証形式の推論をいう。 もし P ならば、Q である。Q である。したがって P である。 この形式は論理的に妥当でない。言い換えれば、この形式では前提が真であっても結論を導く推論の構造が正しくない。「後件肯定」の「後件」とは、大前提(条件文)の後半部分(上の場合、「Q である」)を指す。小前提は後件を肯定しているが、そこから大前提の前件(「もし P ならば」)を導くことはできない。 後件肯定は演繹としては間違った推論方法であるが、アブダクション(仮説形成)においては必須で使われる。この仮説の孕む可謬性は、仮説が静態的に固定的に示されるのではなく、遡及推論的に、試行錯誤的に、自己修正的に、動態的に示されるということで消失して行く。 (ja)
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  • 後件肯定(こうけんこうてい、英: Affirming the consequent)とは、形式的誤謬の一種。以下のような論証形式の推論をいう。 もし P ならば、Q である。Q である。したがって P である。 この形式は論理的に妥当でない。言い換えれば、この形式では前提が真であっても結論を導く推論の構造が正しくない。「後件肯定」の「後件」とは、大前提(条件文)の後半部分(上の場合、「Q である」)を指す。小前提は後件を肯定しているが、そこから大前提の前件(「もし P ならば」)を導くことはできない。 後件肯定は演繹としては間違った推論方法であるが、アブダクション(仮説形成)においては必須で使われる。この仮説の孕む可謬性は、仮説が静態的に固定的に示されるのではなく、遡及推論的に、試行錯誤的に、自己修正的に、動態的に示されるということで消失して行く。 (ja)
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  • 後件肯定 (ja)
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