培養肉(ばいようにく)とは、動物の個体からではなく、可食部の細胞を組織培養することによって得られた肉のことである。 現在70社以上のスタートアップが培養肉に参入しており、牛・豚・鶏・子羊・鴨・魚・甲殻類・うなぎ・フォアグラ・ホタテなどの培養肉の研究開発が進行中である。試験管肉とも呼ばれる。またこのように、人工的に牛肉や豚肉、魚肉などを生産する技術を「細胞農業」と呼ぶ。 動物を屠殺する必要がない、厳密な衛生管理が可能、食用動物を肥育するのと比べて地球環境への負荷が低い、抗生物質耐性菌リスクの低減などの利点があり、従来の食肉に替わるもの(代替肉)として注目されている。2040 年までに、肉の 60% が培養された細胞から作られ、世界中の食料品店やレストランで販売されると予測されている。