商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約(しょうひんのめいしょうおよびぶんるいについてのとういつシステムにかんするこくさいじょうやく、英語: International Convention on the Harmonized Commodity Description and Coding System)とは、関税協力理事会により1973年に作成が開始され、10年間の作成作業の末、1983年に条約案がCCC総会で採択され、その後の各国による関税率表の改訂のための作業を経て、1988年1月1日に発効した国際条約。日本法においては国会承認を経た「条約」である。 1960年代後半の話として、国際的な取引の開始から終了までに、同一の物品について17回も異なる名称、異なる分類番号が使用されることがあった。貿易事務手続きの電子化には、各種貿易関連情報のコード化、しかも世界標準としてのコードが必要であった。その中でも中核的なコードとして、関税徴収及び貿易統計を主目的とした物品の統一品目表の作成が急務となった。

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  • 商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約(しょうひんのめいしょうおよびぶんるいについてのとういつシステムにかんするこくさいじょうやく、英語: International Convention on the Harmonized Commodity Description and Coding System)とは、関税協力理事会により1973年に作成が開始され、10年間の作成作業の末、1983年に条約案がCCC総会で採択され、その後の各国による関税率表の改訂のための作業を経て、1988年1月1日に発効した国際条約。日本法においては国会承認を経た「条約」である。 1960年代後半の話として、国際的な取引の開始から終了までに、同一の物品について17回も異なる名称、異なる分類番号が使用されることがあった。貿易事務手続きの電子化には、各種貿易関連情報のコード化、しかも世界標準としてのコードが必要であった。その中でも中核的なコードとして、関税徴収及び貿易統計を主目的とした物品の統一品目表の作成が急務となった。 当時、最も広く使われていた分類表は、関税協力理事会によって作成され、1959年に発効した関税率表における物品の分類のための品目表に関する条約」(品目表条約)に基づく 関税協力理事会品目表(Customs Cooperation Council Nomenclature,CCCN)であり、日本を含む約150ヶ国・地域、世界貿易の約80%において使用されていたしかし米国、カナダ、ソ連(当時)等が独自の分類表を使用し、統計目的の SITC(Standard International Trade classification)が全く別の分類体系を採用しており、国際取引を阻害しまたガットにおける関税交渉に混乱をもたらした。そのためCCCN作成後の貿易構造の変化や科学技術の進歩に対応させるとともに、CCCNを採用していなかったアメリカ、カナダも含めて商品分類の真の国際的統一を図るために、CCCNに替わる新しい品目表としてHS(Harmonized Commodity Description and Coding System)が開発された。 HSは、作成以来1992年、1996年、2002年、2007年、2012年及び2017年(現行版)と、2002年以降は5年周期で、現在に至るまで、定期的に改正が行われている。次期改訂は2022年に行われることが決定している。2020年9月1日現在、HS は212ヶ国・地域・関税同盟(うち HS 条約の締約国は2020年9月現在、日本をはじめ160カ国(EUを含む)で使用されており、国際的に輸出入される商品の98%超が HS によって分類されている。基本的に、物品(goods)は全て HS 品目表で分類可能となっており、21部、96類(77類は欠番)、1,222項、5,387号に区分(2017年版)し、類が2桁、項はその下の2桁(全体で4桁)、号は更にその下の2桁(全体で6桁)となっておりすべてのHS採用国はこの体系どおり分類する必要がある。ただし、例外として「電気」(第27.16項)があり、これは任意項となっており、現在のところ日本は電力の輸出入がないので採用していない。なお条約の改正は、関税協力理事会により改正勧告が採択されたのち、6月以内に加盟国から異議がない場合改正が行われ、すべての加盟国について効力が発生することになっている。 HSの号(6桁)の下の細分は各国が自由に行うことができ、日本は統計目的のために、輸出統計品目表及び輸入統計品目表を定める等の件(昭和62年大蔵省告示第94号)により6桁をさらに3桁を付加して全体で9桁の統計品目番号を採用している。また、各国は98類、99類を自由に使用できることとなっており、我が国では輸出入申告の際に、少額の無条件免税貨物や簡易税率適用貨物のNACCS申告のコードとして利用している。 (ja)
  • 商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約(しょうひんのめいしょうおよびぶんるいについてのとういつシステムにかんするこくさいじょうやく、英語: International Convention on the Harmonized Commodity Description and Coding System)とは、関税協力理事会により1973年に作成が開始され、10年間の作成作業の末、1983年に条約案がCCC総会で採択され、その後の各国による関税率表の改訂のための作業を経て、1988年1月1日に発効した国際条約。日本法においては国会承認を経た「条約」である。 1960年代後半の話として、国際的な取引の開始から終了までに、同一の物品について17回も異なる名称、異なる分類番号が使用されることがあった。貿易事務手続きの電子化には、各種貿易関連情報のコード化、しかも世界標準としてのコードが必要であった。その中でも中核的なコードとして、関税徴収及び貿易統計を主目的とした物品の統一品目表の作成が急務となった。 当時、最も広く使われていた分類表は、関税協力理事会によって作成され、1959年に発効した関税率表における物品の分類のための品目表に関する条約」(品目表条約)に基づく 関税協力理事会品目表(Customs Cooperation Council Nomenclature,CCCN)であり、日本を含む約150ヶ国・地域、世界貿易の約80%において使用されていたしかし米国、カナダ、ソ連(当時)等が独自の分類表を使用し、統計目的の SITC(Standard International Trade classification)が全く別の分類体系を採用しており、国際取引を阻害しまたガットにおける関税交渉に混乱をもたらした。そのためCCCN作成後の貿易構造の変化や科学技術の進歩に対応させるとともに、CCCNを採用していなかったアメリカ、カナダも含めて商品分類の真の国際的統一を図るために、CCCNに替わる新しい品目表としてHS(Harmonized Commodity Description and Coding System)が開発された。 HSは、作成以来1992年、1996年、2002年、2007年、2012年及び2017年(現行版)と、2002年以降は5年周期で、現在に至るまで、定期的に改正が行われている。次期改訂は2022年に行われることが決定している。2020年9月1日現在、HS は212ヶ国・地域・関税同盟(うち HS 条約の締約国は2020年9月現在、日本をはじめ160カ国(EUを含む)で使用されており、国際的に輸出入される商品の98%超が HS によって分類されている。基本的に、物品(goods)は全て HS 品目表で分類可能となっており、21部、96類(77類は欠番)、1,222項、5,387号に区分(2017年版)し、類が2桁、項はその下の2桁(全体で4桁)、号は更にその下の2桁(全体で6桁)となっておりすべてのHS採用国はこの体系どおり分類する必要がある。ただし、例外として「電気」(第27.16項)があり、これは任意項となっており、現在のところ日本は電力の輸出入がないので採用していない。なお条約の改正は、関税協力理事会により改正勧告が採択されたのち、6月以内に加盟国から異議がない場合改正が行われ、すべての加盟国について効力が発生することになっている。 HSの号(6桁)の下の細分は各国が自由に行うことができ、日本は統計目的のために、輸出統計品目表及び輸入統計品目表を定める等の件(昭和62年大蔵省告示第94号)により6桁をさらに3桁を付加して全体で9桁の統計品目番号を採用している。また、各国は98類、99類を自由に使用できることとなっており、我が国では輸出入申告の際に、少額の無条件免税貨物や簡易税率適用貨物のNACCS申告のコードとして利用している。 (ja)
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