印旛沼干拓(いんばぬまかんたく)とは、千葉県(下総国)北西部にある印旛沼の干拓事業のことである。 かつては香取海の一部であった印旛沼は利根川東遷工事などの影響によって江戸時代前期にはW字形の周囲47km・面積20平方キロメートルの閉じられた沼となり、利根川増水時の遊水地的な役割を果たしていた。だが、洪水防止の観点から印旛沼の水を内海(現在の東京湾)に排水(開疎)することで新田開発や利根川流域から江戸方面への水運の利を確保しようとしたのである。