ボスラのローマ劇場(ボスラのローマげきじょう、英語: Roman theatre at Bosra 〈Roman theatre of Bosra〉、アラビア語: المسرح الروماني ببصرى)は、シリア南西部のボスラにある巨大なローマ劇場である。2世紀に建設された最大級のであり、座席部の規模は37段、6000席で、およそ最大1万5000人が収容可能であった。中世、12世紀のアイユーブ朝の時代に、十字軍に対するムスリム(イスラム)の要塞として、ボスラの劇場の周囲は強固な外壁によって固められた。 良好な状態で発掘されたボスラのローマ劇場は、1980年、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界遺産(文化遺産)に登録された「古代都市ボスラ」の一部である。しかしシリア内戦以降、シリア国内の世界遺産はすべて危機遺産に指定された。